東京大学物語(17)拘束
山崎の元恋人・桂木南は、山崎への想いをなかなか断つことができず、その寂しさを埋め合わせるかのように次々と男を変えていく女だった。
そんな南に弄ばれた村上は、遥も南のような女になってしまうと思い込み、遥を取り戻そうと決心する。
そして、山崎は突然、遥と村上を手錠で繋いでしまう。
遥が好きなら、このチャンスをモノにしろと言い、遥の自分への揺るぎない気持ちを確かめた後、2人を残して立ち去ってしまった…。
手錠で繋がれてしまった村上と遥。
河野に怒鳴られた村上はお漏らしをしてしまい、ショックに打ちひしがれる。
そんな村上に優しく声をかけ、汚れた服を洗濯する遥。
何となく沈んだ雰囲気の中、食事を作るという遥に対し、妙なプライドからその申し出を拒絶する村上だったが…。
どことなく冷たい態度をとる遥だったが、突然村上にキスをしてきた。
村上は遥の突然の行動に戸惑い、遂に理性を押さえ切れずに遥の服を脱がせてしまう…!!山崎の元恋人・桂木南に連れられて、山崎のもとへ向かった遥と村上。
そこにはたくさんのテレビ画面とそこに映った山崎の姿があった。
手錠を外してもらうように画面の山崎に頼む二人であったが、山崎はそっけなく「嫌だ」と答えるだけだった。
東京から遠く離れたところにいる山崎を探し求め、旅に出ることになった遥と村上。
電車の中で、村上に寄り添って眠る遥は、村上の名を連呼するのだった……。
ある町で、いじめられっ子の郁雄を助けた遥と村上。
しかし、いじめっ子たちの母親に囲まれてしまう。
困った村上がすかさず東大の学生証を出すと、その「印篭」は功を奏し、村上は羨望のまなざしで見つめられる。
遥も大学を尋ねられたが、かたくなに東大生であることを言わなかった。
学生証のおかげで、住み込みで郁雄の家庭教師をすることになった村上と遥だったが、遥は「東大生」というだけで特別視されている村上を軽べつしていた。
郁雄に別れを告げずに去ろうとする遥と村上に、郁雄は「面白い大人になって遥を迎えに行く」と言い去って行く。
そして、二人の手錠につながれたままの旅も終わりに近づいた。
家庭教師をして稼いだ金で電車に乗り、目的地のホテルに着いた村上と遥は、山崎と会う約束をする。
ようやく旅も終わりだと思ったそのときに、二人はある女性に誘われ、彼女の船で開かれたパーティーに出席する。
散々騒いで、あくる朝、目が覚めると…。
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